総長と関西、学生と関西、教員と関西、そして卒業生と関西と酒。
4つのくくりで導き出されるトピックスを紹介します。
関西と東大はやはり密接な関係にあるわけです。
関西出身の東大総長
総長経験者29名のうち、関西出身は5名。東大の149年の歴史のなかで、約2割となる32年4ヶ月は関西出身の総長が舵取りしていました。総長職が設けられたのは東大が帝国大学となる1886年のこと。それ以前の東大で「法理文三学部綜理」を務め、後に第2代総長となったのが加藤総長でした。本郷の銀杏並木を整備し「土木総長」と称された濱尾総長は、2回総長を務め、その在任期間は歴代2位の11年3ヶ月に及びます。古在総長は関東大震災で被害を受けた大学の復興に奔走。農学生命科学図書館で銅像に会えます。有馬総長は物理学者である一方で俳人としても知られ、三四郎池の畔に句碑が残ります。濱田総長は「タフでグローバルな東大生」の育成に尽力。在任時に始めた体験活動型のプログラムは現体制でもしっかり受け継がれています。

加藤弘之(第2代)
1890~1893 在任:2年10月

濱尾 新(第3代・第8代)
1893~1897 在任:4年7月
1905~1912 在任:6年8月

濱田純一(第29代)
2009~2015 在任:6年

有馬朗人(第24代)
1989~1993 在任:4年

古在由直(第10代)
1920~1928 在任:8年3月
他大の総長も務めた東大人
第5代総長の菊池大麓は、1908年に京大の第3代総長に就任しています(1908-1912)。第6代と第9代総長の山川健次郎は、1914年から京大総長を兼任(1914-1915)。実は九大の初代総長も務めていました(1911-1913)。また、阪大の初代総長(1931-1934)は東京帝大教授を務めた物理学者・長岡半太郎でした。


東大仕込みの関西の酒
東大には同窓会組織がたくさんありますが、そのなかで辛党にぜひ注目してほしいのが「東大蔵元会」。酒蔵を経営する東大の卒業生や東大に関係のある日本酒の蔵元が会員になっています。東北から九州まで全国18の蔵が参加しており、関西の蔵元は現在3つ。毎年10月のホームカミングデイで自慢の酒を味わうことができます(2026年は10月17日開催)。
関西出身の東大合格者
入試事務室が発行する「東京大学案内」によれば、2025年度入試の一般選抜における出身校所在地別合格者数(学校推薦型選抜を除く)の内訳は以下の通り。関西(近畿)の高校から東大に合格した人は、全体の約12%を占めていました。人数的にはここ5年間は400人前後で推移していますが、さて2026年度は……?

関西出身の東大研究者
もちろん関西出身の研究者もたくさんいます。本誌に登場したことがある人だと、35号に登場の小国喜弘先生(教育学研究科)、44号の竹峰義和先生(総合文化研究科)、50号の松田陽先生(人文社会系研究科)は兵庫県の出身です。44号の阿古智子先生(総合文化)、45号の広瀬友紀先生(総合文化)、51号の境家史郎先生(法学政治学研究科)は大阪府出身。40号の中須賀真一先生(工学系研究科)は奈良県出身で、35号の小林尚人先生(理学系研究科)は京都府出身でした。






